社会保障制度一覧
年金・医療・介護・福祉・子育て支援 -- 日本の社会保障制度を網羅的に一覧
年金(6件)
厚生年金保険
会社員・公務員等が加入する被用者年金制度。基礎年金に上乗せして報酬比例の年金を支給。保険料率は18.3%(労使折半)。2024年度のモデル年金額は夫婦で月額約23万円。
国民年金(基礎年金)
日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の全ての人が加入する公的年金制度。老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金の3種類を給付。2024年度の満額支給額は年額816,000円(月額68,000円)。
国民年金基金
自営業者等の国民年金第1号被保険者が、老齢基礎年金に上乗せして年金を受け取るための任意加入制度。2019年4月に全国国民年金基金に統合。掛金は月額最大68,000円で全額社会保険料控除の対象。
年金生活者支援給付金
消費税率引上げ分を活用し、年金を含めても所得が低い年金受給者の生活を支援するため、年金に上乗せして支給する給付金。2019年10月の消費税率10%引上げと同時に開始。
遺族年金
国民年金・厚生年金の被保険者(または被保険者であった者)が亡くなった時に、遺族に支給される年金。遺族基礎年金(子のある配偶者または子に支給)と遺族厚生年金(報酬比例)がある。
障害年金
病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に支給される年金。障害基礎年金(1級: 年額1,020,000円、2級: 年額816,000円、2024年度)と障害厚生年金(報酬比例)がある。
医療(6件)
医療費適正化計画
高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、国と都道府県が策定する医療費適正化計画。第4期(2024-2029年度)では特定健診・保健指導の実施率向上、後発医薬品(ジェネリック)の使用促進、医療DXの推進等に取り組む。
協会けんぽ(全国健康保険協会)
中小企業の従業員とその家族が加入する健康保険制度。全国健康保険協会が保険者として運営。加入者数は約4,000万人(被保険者+被扶養者)で、日本最大の医療保険制度。平均保険料率は10.0%(2024年度、労使折半)。都道府県ごとに保険料率が異なる。
国民健康保険
自営業者、農業者、無職者等が加入する公的医療保険。2018年度から都道府県が財政運営の責任主体に。市町村が保険料の賦課・徴収、資格管理等を実施。約2,700万人が加入。
後期高齢者医療制度
75歳以上(一定の障害がある65歳以上含む)の高齢者を対象とした医療保険制度。2008年4月に老人保健制度から移行。都道府県単位の広域連合が運営。窓口負担は原則1割(現役並み所得者は3割、2022年10月から一定以上の所得がある者は2割)。
特定健康診査・特定保健指導(メタボ健診)
40歳から74歳までの公的医療保険加入者を対象とした健康診査。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目し、生活習慣病の予防を目的とする。2008年度から実施。実施率は特定健診58.1%、特定保健指導26.5%(2022年度)。
高額療養費制度
医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の上限額を超えた分を払い戻す制度。所得区分により月額上限は約35,400円〜約252,600円。2025年に上限額引き上げが検討されている。
介護(3件)
介護予防・日常生活支援総合事業
2015年の介護保険法改正により創設された事業。要支援1・2の者及び基本チェックリスト該当者を対象に、介護予防・生活支援サービスを市町村が主体となって実施。従来の予防給付の一部を移行。
介護保険制度
40歳以上が保険料を負担し、要介護・要支援認定を受けた高齢者等に介護サービスを給付する社会保険制度。2000年に創設。第9期(2024-2026年度)の全国平均保険料は月額6,225円。
地域包括ケアシステム
高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供する体制。2025年を目途に構築が進められてきた。地域包括支援センターが中核拠点。全国約5,400か所設置。
福祉(2件)
生活保護制度
生活に困窮する者に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、最低限度の生活を保障する制度。生活扶助、住宅扶助、医療扶助、教育扶助等8種類の扶助。2024年の被保護世帯は約164万世帯。
生活困窮者自立支援制度
生活保護に至る前の段階にある生活困窮者に対し、自立に向けた包括的な支援を行う制度。2015年4月に施行。自立相談支援事業(必須)、住居確保給付金(必須)、就労準備支援事業、家計改善支援事業等を実施。
子育て支援(9件)
こども誰でも通園制度
2024年度から全国の自治体で本格実施が始まった新制度。親の就労要件にかかわらず、0〜2歳の未就園児が保育所等を定期的に利用できる制度。こども家庭庁が所管。月10時間を上限として利用可能。
児童手当
子ども・子育て支援の一環として、中学校卒業までの児童を養育している者に支給される手当。2024年10月分から大幅拡充され、支給対象が高校生年代まで拡大、所得制限が撤廃、第3子以降の支給額が月3万円に引上げ。
児童扶養手当
ひとり親家庭等の生活の安定と自立の促進を図るため、児童を監護する母又は父等に支給される手当。2024年11月分から第3子以降の加算額が大幅に引き上げられた。全額支給: 月額45,500円(2024年度)。
出生後休業支援給付
2025年4月から新設された給付制度。子の出生直後の一定期間に夫婦ともに育児休業を取得した場合、休業開始から28日間の給付率を13%上乗せし、実質的に手取り10割を保障。男性の育児休業取得促進が目的。
出産育児一時金
出産に要する費用の負担軽減のため、健康保険から支給される一時金。2023年4月から42万円から50万円に増額。正常分娩の保険適用が2026年度から検討中。
子ども・子育て支援新制度
2015年施行の子ども・子育て支援法に基づく制度。認定こども園・幼稚園・保育所を通じた共通の給付、地域の子育て支援の充実を推進。2019年10月から幼児教育・保育の無償化(3-5歳全世帯、0-2歳住民税非課税世帯)を実施。
母子父子寡婦福祉資金貸付
母子家庭・父子家庭・寡婦の経済的自立と生活意欲の助長を図るため、各種資金を無利子又は低利で貸し付ける制度。事業開始資金、就学資金、技能習得資金、就職支度資金等12種類の貸付金がある。
特別児童扶養手当
精神又は身体に障害を有する20歳未満の児童を監護する父母等に支給される手当。1級(重度)月額55,350円、2級(中度)月額36,860円(2024年度)。
育児休業給付金
雇用保険の被保険者が育児休業を取得した場合に支給される給付金。2025年度から「出生後休業支援給付」が新設され、休業開始後28日間は実質手取り10割を保障。
雇用・労働(4件)
労災保険
労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡に対して保険給付を行う制度。保険料は全額事業主負担。フリーランス・ギグワーカーへの適用拡大が議論中。
労災保険(労働者災害補償保険)
業務上の事由又は通勤により労働者が負傷、疾病、障害、死亡した場合に保険給付を行う制度。保険料は全額事業主負担。療養補償給付、休業補償給付、障害補償給付、遺族補償給付等を支給。特別加入制度により中小事業主、一人親方等も加入可能。
求職者支援制度
雇用保険を受給できない求職者に対して、職業訓練(求職者支援訓練)を実施し、訓練期間中の生活を支援するため月10万円の職業訓練受講給付金を支給する制度。2011年10月に創設。
雇用保険
労働者の生活および雇用の安定と就職の促進を目的とした社会保険制度。失業等給付、育児休業給付、教育訓練給付等を支給。保険料率は1.55%(2024年度、労使合計)。
障害福祉(4件)
特別障害者手当
精神又は身体に著しく重度の障害を有する在宅の20歳以上の者に支給される手当。常時特別の介護を必要とする状態にある重度障害者の福祉の向上を図る。月額28,840円(2024年度)。
障害者総合支援制度
障害者(身体・知的・精神)および難病患者に対して、日常生活・社会生活の支援を総合的に行う制度。居宅介護、生活介護、就労支援、グループホーム等のサービスを提供。
障害者総合支援制度(自立支援給付)
障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの給付制度。居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、就労継続支援(A型・B型)、就労移行支援、共同生活援助(グループホーム)等のサービスを提供。2024年4月の法改正で就労選択支援が新設。
障害者雇用促進制度
障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく制度。民間企業に対して法定雇用率(2024年4月から2.5%、2026年7月から2.7%)の達成を義務づけ。未達成企業は納付金を支払い、超過達成企業は調整金を受け取る。